先日、ジムでお客様とお話ししている中で、こんな話題が出ました。
「養鶏では鶏に与える餌で肉質が変わるけれど、人間も食べるもので筋肉の質や脂肪のつき方って変わるのかな?」
この疑問は非常に本質的で、トレーニングと栄養の関係性を深く考えるきっかけになりました。
調べてみると、2024年12月に開催された北米放射線学会(RSNA)で、
超加工食品と筋肉の質に関する非常に興味深い研究が発表されていました。
今回はこの研究結果をもとに、「食べたもので筋肉の質がどう変わるのか?そして脂肪のつき方」を解説していきます。
筋肉の“質”とは、単に筋肉量の多さだけでなく、以下のような要素を含む概念です。
同じ筋肉量でも“中身の質”によって、そのパフォーマンスや健康への影響は大きく変わってきます。
研究では、NOVA分類という基準で食品を4つに分類していますが、その中でも最も加工度の高い「グループ4(超加工食品)」に属するのが以下のような食品です。
手軽で美味しく、現代人の生活に密着したこれらの食品ですが、摂りすぎには注意が必要です。
RSNAで発表された研究では、アメリカの「Osteoarthritis Initiative」に参加している666名(平均60歳)を対象に、食事の内容と筋肉内脂肪の関係を調査しました。
彼らの食事内容を解析し、超加工食品(UPF:Ultra-Processed Foods)の摂取割合を分類。
そしてMRIで大腿部(太もも)の筋肉を撮影し、筋肉内の脂肪の蓄積度合いを評価しました。
つまり食べたもので筋肉内の脂肪(霜降り)が増えて脚が太くなるのかを調査しています。
この研究で最も注目すべきは、次のポイントです。
「摂取カロリー(エネルギー量)、BMI、運動習慣などの要因を調整しても、超加工食品の摂取が多い人ほど、筋肉内脂肪が多く蓄積されていた」という事実。
つまり、「カロリーさえ抑えていれば大丈夫」という考えでは不十分で、
“何を食べたか”という食材の質が筋肉の中身に直接影響を与える可能性があるということです。
図 1。文献からの抜粋
58歳(A)と 62 歳(B) の肥満女性 2 名の被験者の大腿四頭筋 (膝伸筋) の外側部を拡大した、軸方向 T1 強調両側大腿 MR 画像と拡大フレーム。A では、両側の大腿筋に脂肪の条線が多く見られ、この被験者の Goutallier グレード 45 という高い数値と一致しており、この被験者の過去 12 か月間の食事の 68% は超加工食品でした。B では、拡大画像で強調されているように、大腿筋に脂肪の条線が少なく見られ、この被験者の Goutallier グレード 17 という低い数値と一致しており、この被験者の食事の 36% は超加工食品のみでした。
筋肉の中に脂肪が蓄積されると、次のような悪影響が懸念されます。
つまり、見た目の筋肉はあっても、パフォーマンスや健康に支障をきたす「中身がスカスカの筋肉」になってしまう恐れがあるのです。
では、どうすれば筋肉の質を良く保てるのでしょうか?
ポイントは次の3つです。
鶏がどんな餌を食べているかで肉の質が変わるように、人間の筋肉も「何を食べてきたか」によって中身が変わります。
量ではなく“質”を意識した食事こそが、見た目も中身も健康的な筋肉を作るカギになります。
これからの食生活では、「これは自分の筋肉になる材料なんだ」と意識して、毎日の食選びをしていきましょう。
参考資料
Tune Up パーソナルジム 天満橋店
コンディショニングジム 身体調整 施術 トレーニング
最寄り駅 天満橋、谷町四丁目、北浜、堺筋本町
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