2026/03/22

膝に手をつくのはNG?姿勢と呼吸の真実|天満橋パーソナルジム

膝に手をつくのはNG?スポーツ中の回復姿勢を天満橋のパーソナルジムが解説

スポーツの練習中や試合中、疲れた時に「膝に手をつくな」と言われた経験がある方は多いのではないでしょうか。
たしかに現場ではよく見かける指導ですが、本当に膝に手をつくこと自体がダメなのでしょうか?
スレッズでは最近は、膝に手をついても良いと発信している方を見かけます。
それを本当に真に受けていいのか?とも思います。

今回は、呼吸・姿勢・トレーニングの観点から、膝に手をつく姿勢がなぜ嫌われやすいのか、
本当に避けるべきなのは何なのかを、研究報告も踏まえて整理します。
天満橋・谷町四丁目・北浜エリアで姿勢改善を得意とするパーソナルジムとして、現場目線も交えて解説します。

膝に手をついた猫背姿勢(NG)と胸を保った前傾姿勢(OK)の比較|姿勢と呼吸の違いを解説するトレーニング画像

目次

  1. 膝に手をつくと怒られる理由とは?
  2. 結論:膝に手をつくこと自体は絶対NGではない
  3. 問題になりやすいのは「崩れた姿勢」
  4. 研究で示される呼吸が楽になりやすい姿勢
  5. なぜ膝に手をつくと崩れやすいのか
  6. 疲れた時のおすすめ姿勢
  7. Tune Upが考える姿勢改善とトレーニング
  8. まとめ
  9. 参考文献

膝に手をつくと怒られる理由とは?

スポーツ現場で「膝に手をつくな」と言われる背景には、昔からの指導文化があります。
だらけて見える、気持ちが切れて見える、チーム全体の雰囲気が下がる、といった理由で注意されることが多く、
必ずしも医学的・運動学的な根拠だけで広まったものではありません。

ただ、現場の感覚がまったく的外れかというとそうでもありません。
実際には、膝に手をついた瞬間に背中が丸まり、肩が巻き、胸の長さが失われ、お腹がつぶれてしまう選手がほとんどです。
すると呼吸が浅くなり、次の動きへの切り替えも鈍くなります。
つまり本当に問題なのは、行為そのものよりも、その時に起こりやすい姿勢の崩れです。

結論:膝に手をつくこと自体は絶対NGではない

結論から言うと、膝に手をつくこと自体を一律に禁止する強い研究根拠は見当たりません
むしろ呼吸器分野では、前傾して上半身を支持する姿勢が呼吸を助ける場面があることが知られています。

ここで重要なのは、
前傾して呼吸を助ける姿勢」と「現場でよく見る崩れた膝つき姿勢」は同じではない、ということです。
研究で有利とされるのは、胸郭を過度につぶさず、上半身を適度に支えられる姿勢です。
反対に、腰から潰れて頭が前に出るような形では、かえって換気効率や動きの質を落としやすくなります。

問題になりやすいのは「崩れた姿勢」

疲労時に多いのは、股関節からきれいに前傾するのではなく、背中を丸めて上からつぶれるような姿勢です。
こうなると胸郭のスペースが失われ、横隔膜の働きや肋骨の動きも出しにくくなります。

また、顔が前に出ると首まわりの緊張が強くなりやすく、体幹で頭を支える感覚も失われます。
前方頭位は呼吸機能の低下と関連する報告があり、強い円背姿勢も肺機能の低下と関係することが示されています。
そのため、疲れた時ほど「楽そうに見える崩れた姿勢」が、実は回復の邪魔になっている可能性があります。

膝に手をついて背中が丸まり胸が潰れたNG姿勢の例|呼吸が浅くなる悪いフォームのイメージ

研究で示される呼吸が楽になりやすい姿勢

研究で扱われている前傾姿勢は、一般に「軽度の体幹前傾」で、
手は太ももや机などに置いて上半身を支える形が多く見られます。
最大運動後の回復を比較した研究では、体幹前傾位が座位や仰臥位よりも換気の面で有利な結果を示しました。

呼吸器領域では、いわゆるtripod positionのような支持姿勢が、横隔膜に有利に働いたり、呼吸補助筋を使いやすくしたりする可能性が示されています。
ただし、これは主に呼吸困難のある患者を対象にした知見も多く、スポーツ現場へそのまま単純移植はできません。
それでも、「軽く前傾して、胸をつぶしすぎず、上半身を適度に支える」という考え方自体は、運動後の回復姿勢を考えるうえで参考になります。

太もも中央に手を置き胸を張った軽い前傾姿勢(10〜30度)の正しい例|呼吸しやすい回復姿勢のイメージ

※実際はこの写真より上半身が上がっているべきです。膝に手をついていますがももの中央あたりが理想。

なぜ膝に手をつくと崩れやすいのか

ここが今回の一番大事なポイントです。
研究で語られる「軽い前傾」と、実際に「膝に手をつく」姿勢の間にはズレがあります。
軽く前傾した程度では手は太ももあたりに位置することが多く、膝まで届かせるにはさらに深く前屈する必要があります。

すると、多くの人は股関節のヒンジではなく、腰や背中を丸める形で膝に手を置きにいきます。
その結果、胸の長さが失われ、お腹もつぶれ、体幹の軸が抜けます。
つまり「膝に手をつくな」という指導は、厳密には行為への注意というより、
そこまで崩れた姿勢になりやすいことへの経験則だと考えると理解しやすいです。

疲れた時のおすすめ姿勢

疲れた時に理想なのは、完全に立ち尽くすことでも、深く折れ曲がることでもありません。
おすすめは、股関節から軽く前傾し、手は膝ではなく太ももあたりに添え、胸の長さをできるだけ保つ姿勢です。

イメージとしては、デッドリフトの準備姿勢をやや高くしたような形です。
背中を反りすぎる必要はありませんが、丸めてつぶさないことが大切です。
この状態なら、お腹を完全につぶさずに呼吸しやすく、頭も体幹の上に乗せやすくなります。
スポーツ中に疲れた時こそ、「とりあえず楽そうな形」ではなく、
「呼吸しやすく、次の動きに戻りやすい形」を覚えておく価値があります。

Tune Upが考える姿勢改善とトレーニング

天満橋のパーソナルジムTune Upでは、疲れた時の姿勢も「その場しのぎ」ではなく、
普段の立ち方・呼吸・体幹の使い方の延長で考えています。
スポーツ中に崩れる人は、疲れたから崩れるというより、疲れると普段の癖が強く出ることが多いです。

そのため当ジムでは、整体で整えるだけでなく、姿勢改善、腹圧、胸郭の使い方、足元からの支え方まで含めてトレーニングします。
これは一般の方の肩こりや腰痛対策にもつながりますし、ジュニアアスリートや部活動を頑張る学生のトレーニングにも役立ちます。
「疲れた時に崩れない身体」は、結局のところ普段からの積み重ねで作られます。

まとめ

膝に手をつくこと自体を、科学的に一律NGとは言い切れません
しかし実際のスポーツ現場では、膝に手をついた瞬間に背中が丸まり、胸郭がつぶれ、呼吸しにくい姿勢になる人がほとんどです。

だからこそ本当に見るべきなのは「膝に手をついたかどうか」ではなく、「その時にどんな姿勢になっているか」です。
姿勢改善、整体、トレーニングを通じて、疲れた時でも呼吸しやすく、次の動きに戻りやすい身体を作ることが、
パフォーマンス向上にもケガ予防にもつながります。

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Tune Upでは、整体だけでなく、姿勢改善・呼吸・体幹・動作のつながりまで見ながらサポートしています。
スポーツパフォーマンスを上げたい方、疲れるとフォームが崩れやすい方は、ぜひ一度ご相談ください。

参考文献

  1. Hwangbo G, et al. Changes in cardiopulmonary function according to posture during recovery after maximal exercise. Journal of Physical Therapy Science. 2017.
  2. Ubolnuar N, et al. Effect of pursed-lip breathing and forward trunk lean positions on regional chest wall volumes and ventilatory pattern in COPD patients. International Journal of Chronic Obstructive Pulmonary Disease. 2022.
  3. Sarkar M, et al. Physical signs in patients with chronic obstructive pulmonary disease. Lung India. 2019.
  4. Koseki T, et al. Effect of forward head posture on thoracic shape and respiratory function. Journal of Physical Therapy Science. 2019.
  5. Lorbergs AL, et al. Severity of kyphosis and decline in lung function: the Framingham Study. Journal of Gerontology A. 2017.
  6. Katz S, et al. The effect of body position on pulmonary function: a systematic review. BMC Pulmonary Medicine. 2018.

 

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